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病院へ行くタイミングは?

足やお尻に、坐骨神経痛と思われる症状が出たときに、どのタイミングで病院に行くのがいいのかについてですが、まず坐骨神経痛は安静にすることで炎症が治まるケースが初期段階では多くなっているようです。
しかし、痛みが収まったからといって、そのまま放置をしておくと、痛みがさらに悪化する恐れがあります。
また痛みだけの場合は、筋肉痛や疲労によるものだと判断されてしまう場合もあるようです。

したがって、同じ部分にだけ頻繁に痛みが出る場合や、ある特定の方向に身体を向けた時にだけ痛みが表れる場合は、筋肉痛ではなく坐骨神経痛の可能性が疑われます。
また、下肢に痺れがあり、その状態が長く続いている場合は、高い確率で坐骨神経痛だといえるでしょう。
筋肉痛で、長時間に渡って痺れるというのはあまり見られません。

実際に症状が表れているときに受診できることが1番いいのですが、大抵の場合は受診時に症状が治まってしまっているので、痛みあるときに、どこの部分がどれだけ痛いのかを自分で把握して、メモを取るなどしておくと、診察時に医師に正確な情報を伝えることができるでしょう。

坐骨神経痛は症状の1つであって、何らかの病気によって誘発されるものです。
したがって、大元の病気を治すためにも、症状が続くようならばできるだけ早い段階での受診が望まれます。
初めて受診する場合は、帯状疱疹などのウイルス性の病気を患ったことがない限り、整形外科を訪ねるのが1番いいでしょう。

痛みの軽減方法

坐骨神経痛の痛みは、突発的に表れるものもあり、その場合は夜も眠れないほどの激痛に見舞われるともいわれています。
このように急に痛みに襲われた場合に、少しでも痛みを軽減させる方法を憶えておくのがいいでしょう。

まず1番重要だといわれているのは、動かないで安静にすることです。
突発的な痛みの原因は、筋肉の炎症が多く、身体を動かさずじっとしていることで、炎症を落ち着かせることができます。
その安静にしている場合の姿勢については、左右どちらかで楽な方向に横になって、両足を曲げて若干前屈みとなる、海老ような姿勢がいいとされています。
仰向けのほうがいい場合には、膝を曲げたり、膝の下に毛布やクッションを入れて床と身体との緩衝材とするのがいいでしょう。

そして、後ほど病院で受診する際に、医者に状況を正確に伝えられるように、どこが1番痛むのか、どのように痛むのかを自分で把握しておくことが重要です。
横になり、痛みの度合いが安定してきたら、その痛みの部分を冷感の湿布や冷却ジェルなどで冷やすのがいいでしょう。
冷やすことで炎症が治まる場合があります。

身体を動かすことで痛みがぶり返すのならば、コルセットを腰に巻いて身体を固定するのがいいでしょう。
コルセットが見当たらなければ、大きな布などでも構いません。

炎症が治まり、坐骨神経痛の痛みが緩和されたら、すぐに病院で受診することが望まれます。
痛みが引いたからといって、病院に行かずに放置すると、余計に病状が悪化してしまいます。

コルセット

坐骨神経痛による腰の痛みを緩和させる装具の1つに、コルセットがあります。
コルセットとは、腰に巻いて使用する、太いゴムのようなもので、これを巻くことによって仙椎が正しい曲線を描くようになり、坐骨神経痛の痛みを和らげることができるといわれています。

コルセットには大きく分けて2種類あります。
1つ目は軟性コルセットと呼ばれるもので、通常よく目にする一般的なものです。
これは元来、美容目的で作られたのですが、腰椎をしっかりと固定できることが分かり、医学的に流用されるようになりました。
腰に装着してもあまり違和感がないので、初めて装着する人でも抵抗なく付けることができるでしょう。

もう1つのコルセットは、歩くだけで腰痛や足の痺れが起きる人が用いる腰部脊柱管狭窄症用のコルセットです。
腰部脊柱管狭窄症用のコルセットは、装着したときに少し前傾姿勢になるように作られているので、軟性コルセットと比べて、腰部脊柱管狭窄症の人の坐骨神経痛が緩和されるといわれています。
しかしながら軟性コルセットと比べると、付けたときの違和感が残ってしまい、長時間連続して装着していると腹筋や背筋の筋力が衰えてしまうこともあるようです。

コルセットが身体を支えてくれるために、どうしても自分の身体の筋肉を使わないようになってしまいます。
したがって必要以上にコルセットを多用すると、どんどん筋肉が弱くなってしまうので、コルセットの使用は医師と相談して指示通りに装着することが大切といえます。

座位姿勢は良くない?

坐骨神経痛に悩まされると、正しい座位姿勢を取るのが難しいといわれています。
姿勢が悪いまま座っていると、背骨や骨盤に歪みが生じて、より坐骨神経痛を悪化させてしまうといわれています。

しかし日常のなかで、座らないで生活を送るということは不可能ともいえます。
したがって日常生活のなかで自分の癖や習慣を見直し、正しい座位姿勢を取る努力が必要だといえるでしょう。

椅子に座っているときには、机と身体の間隔を拳1つ分ほど開けるのがいいとされています。
そして深く椅子に腰掛けて、背もたれを沿うように背中を付けてから、背筋を伸ばしていきます。
そのまま少しお腹を引っ込めて、軽く顎を引き、肩の力を抜いてきます。
このとき、両方の坐骨に対して、左右均等に体重を掛けるようにすることが重要です。
また、身体が自由に動かせるように、膝と足の親指の先端が垂直になっているようにしましょう。
当然、足を組むことはやめたほうがいいとされています。

畳やフローリングなどの床に直接座る場合には、実は正座が腰には一番負担の掛からない座り方だといわれています。
しかし正座をするのが辛い場合には、座椅子などを用いて、足を投げ出して座るのがいいでしょう。

また、正しい座位姿勢を取るためには、椅子の選び方も重要となってきます。
選ぶポイントとしては、背もたれがしっかりとついていて、肘掛けが軽くあるようなものがいいでしょう。
座面は広すぎず、狭すぎず、丁度いいサイズのものがいいとされています。

日常生活にも気をつける

坐骨神経痛は、坐骨神経を圧迫されることで起こる神経痛の1種で、1度罹患すると完治が難しいといわれています。
原因の病気にはさまざまなものがありますが、主に腰に掛かる負荷が原因となった椎間板ヘルニアが多くなっているようです。

坐骨神経痛を患った場合には、痛みを緩和する治療を行うと同時に、日常生活にも気をつけなければなりません。
腰に負担が掛かるような行動は極力避けることが重要となってくるでしょう。
例えば長時間に及ぶ立ち仕事や、同じ姿勢でのデスクワークをすることは最もよくないといわれています。
仕事上やむを得ない場合には、腰をコルセットで保護したり、定期的に腰を動かすストレッチ体操を行いましょう。

また重いものを持ち上げることは、急激に腰に負担を掛ける行為となります。
物を持ち上げるときには、出来るだけ腰を屈めないようにするのがいいでしょう。

骨盤を歪めるような姿勢も、坐骨神経痛を増加させる一因となります。
椅子に腰掛ける際に足を組んだり、荷物をいつも同じ肩や手で持つことも、身体のバランスをきちんと保てなくなるのでやめるべきでしょう。
寝る際に、敷き布団が柔らかすぎると、体重を支えきれなくて腰に負担が掛かるともいわれています。

そのほか身体が冷えると筋肉が収縮や緊張をしてしまい、余計に坐骨神経を圧迫しやすくなってしまうので、注意しなければなりません。
食生活を見直すことでカルシウムを摂取し、体重増加によって腰に負担を掛けないようにすることも重要だといえるでしょう。